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【食の未来を創る人・応援企画】京のおばんざいキッチンカー『たいたん』がエスポワールパークガーデンに登場
香川×京都のマッチング『オリーブ豚の西京焼丼~島野菜の南蛮漬け』(期間限定特別丼)
9月29日エスポプレオープンはキッチンカー『たいたん』でスタート。
関西を中心に京のおばんざいキッチンカー「たいたん」を展開する吉本悠佑悠佑シェフ。普段は京食材を使った和食を提供していますが、今回は『香川meets京都』をテーマに芸術祭だけの特別丼を考案!豊島エスポワールパークのプレオープンに合わせての期間限定商品となります。
☆期間限定特別丼『オリーブ豚の西京焼丼~島野菜の南蛮漬けと共に~』
甘みの豊かな香川県産オリーブ豚(オリーブを飼料に育った豚)を、京の白味噌に二晩漬け込み焼き上げました。島野菜をなるべく使った南蛮漬けは、お酢とおだしの効いたサッパリとした味わい。ぜひ香川・瀬戸内の食材でパワーをつけて、元気に芸術祭を楽しんでください。
【使用食材】
香川県産「オリーブ豚」…しっかりした赤身の旨味、さっぱりとした脂の甘味、その両方を兼ね備えたポーク。普段は脂っこいものが少し苦手な吉本シェフも「今回初めて仕入れてみましたが、脂のしつこさがなく、食後の胃もたれもしない。赤身の歯ごたえと共にいい意味で“脂の甘み”が感じられました」と。
https://www.sanchiku.gr.jp/livestock/olivepork/
白味噌は吉本シェフもお気に入り、京都・宮川町「山利商店」の白味噌を使用。老舗料亭などでも使われるその白味噌を、今回は贅沢にオリーブ豚の西京漬け(白味噌漬け)に使用。塩や醤油などを一切使わずとも、その適度な塩味と、高い風味は、噛めば噛むほど味わいとして出てくる。
※南蛮漬けの島野菜は季節のお野菜なので日によって変わる可能性がございます。予めご了承下さい。
【出店場所】
豊島エスポワールパーク
※敷地内の屋外ガーデン(芝生)・室内ホール(飲食スペース)などをご利用いただけます。お手洗いも利用可能です。ランチや休憩にぜひどうぞ。
※一部立ち入り禁止の区域もございます。
【日時】
9/29㈭~10/6㈭ 11:00~16:00
※10/4㈫のみお休み。
※10/5㈬はキッチンカーは営業しておりますが、豊島エスポワールパークがお休みのため、室内ホール等が使用できません。
※なくなり次第終了となりますため、営業時間が早めに閉店となる可能性がございます。
【サイズ展開・価格】
『オリーブ豚の西京焼丼~島野菜の南蛮漬けと共に~』
・ミニ…1,300円
・普通…1,600円
・大盛…1,900円
※その他:ソフトドリンク(ペットボトル飲料)、お抹茶、缶ビールなども販売予定
ミニは、女性の皆様に。
- Event Date
- 2022年 9/29(木)~10/6(木)
- Open Time
- 11時00分~16時00分 ※なくなり次第終了となりますため、営業時間が早めに閉店となる可能性がございます。
- Venue
- 駐車場
- Note
- 開催日について ※10/4(火)のみお休み ※10/5(水)はキッチンカーは営業しておりますが、豊島エスポワールパークがお休みのため、室内ホール等が使用できません。
『食アカ(食で未来を創るアカデミー)』は、「食を支える人々」がエスポワールパークを舞台とし、これまでにないチャレンジができるよう、応援していきたいと考えております。
その第一弾に手を挙げていただいたのが…京都を拠点に2022年から和食のキッチンカー『京のおばんざい たいたん』をスタートさせた若き料理人・吉本悠佑さん。京都の割烹店での修行や海外経験を経て、日本料理、特に京料理というジャンルをキッチンカーという新しい手法を使って届けようと試みる。
「エスポワールパークから新しい食文化を共に発信していきましょう」と意気投合し、今回の企画に繋がりました。
シェフ紹介/吉本悠佑 Yuusuke Yoshimoto
大学卒業後、リクルート・博報堂を渡り歩き、28歳で退職。その後、世界一周の旅、ドイツ・ベルリンへの移住を経て、30歳のタイミングで「世界に通用する仕事がしたい」と日本料理への転身を決意。日本へ本帰国し、大阪の辻調理師専門学校(エコール辻大阪・日本料理コース)を卒業後、京都の割烹屋にて修行。ベルリンの日本料理店でも就業経験のある異色の経歴。
2019年にフリーランスとしての活動を開始し、POP-UP(期間限定)で飲食店を間借りして自身の料理を提供。コロナ禍をきっかけに「日本料理をより身近に楽しんでもらいたい」という想いからキッチンカーに目を付け、2022年、京のおばんざいキッチンカー「たいたん」をスタートさせた。
現在は関西を中心に、住宅地、駅前、公園、各種イベントなど幅広く出店中。主には京食材を使い季節感のある「月替わりのおばんざい」を提供している。
食アカ(食で未来を創るアカデミー)では、エスポワールパークが食を支える方々の様々な実験場となり、この場を利用していろんなチャレンジを一緒にやっていけたらと考えています。
オープン最初に手をあげてくれたのが、京のおばんざいキッチンカー『たいたん』の吉本悠佑さん。彼のちょっとユニークなキャリアの紹介も含めて語っていただきました。
【Q:和食のキッチンカーを始めたきっかけはなんですか?】
きっかけはやはりコロナ禍でした。
ちょうどあの不穏な足音が聞こえだした2020年2~4月、三か月間限定で「POP-UPイケ麺バー」を京都・祇園のお店を間借りて営業していました。新しいお客さんもついてきたし、売上も最高を更新するなど、これからという最中の緊急事態宣言。4月末までの予定でしたが上旬には完全撤収。花街から人が消え、ぼうぜんとしました。
それからの世界はみなさんご存じの通り、飲食の場が世界中で吊るし上げられた。僕もそこに関わる人間としてどうしたらいいのかわからなかった。
キッチンカーはずっと気にはなっていた業態なのですが、やはりPOP-UPとはいえ「飲食店での営業」にこだわりを持っていた。お客さんと一緒にお酒や料理を囲み、たくさんおしゃべりをしたい。未練タラタラでした(苦笑)。
それでも重い腰を上げ、数社のキッチンカー説明会に行きました。それでもまだ「やろう」という決意までは至らなかった。ただ、そこでの気付きは「日本料理でキッチンカーをやろうという人はゼロに等しい?」ということでした。
説明する側も、される側も、もうすでにある業種のことばかりを話している。
・・・・・・じゃあ、僕がキッチンカーを作るならどんな世界観か?
日本料理。毎日食べても飽きないもの。飲食店が開いていないなら、家で“お店みたいなもの”を食べられたら喜ばれるんじゃないか。
時間だって場所だって。ランチにお弁当を売るキッチンカーが既にあるなら、そこは僕の出番じゃない。例えば夜。家の近くに、ぼんやりと行燈が灯ったキッチンカーがあったら、どう思うだろう。
そこに世界を旅した風変りな亭主がいたら・・・・・・
10年に一回くらいあるんですよ。そういう妄想が止まらない時が。日本料理をやるって決めた時もそうでした。「自分が料理の世界に入ったら・・・」を想像したら三日三晩眠れなかった。遠足前の小学生のような、あの興奮感。
飲食自体をやめるつもりは毛頭ありませんでした。辛いけど楽しいですもん。だったら「こんな飲食あったらいいな」をぶわっと広げた結果、キッチンカーが大きな選択肢のひとつになった。なんか楽しそうじゃん?そのまだ見ぬ世界って、と。
※デザインの段階から自らアイデアを出し丸窓や袋戸棚を設置。余計な文字情報がなくてもひと目で『日本的空間である』とわかってもらうにはどうしたらよいかを考え抜いた。
【Q:料理人としての想いをお聞かせください】
どんな仕事でも最後は「自分を信じられるかどうか」だと思います。
レシピはあってもそれは答えじゃない。同じように作ってもおいしくできたりできなかったりする。だから味見して、試して、「今日はこれでいこう」と最後にGOを出すのは自分。ちなみに、サラリーマン時代は誰かのGOをもらいにお伺い立てに行かないといけなかったですが、今は誰もGOを出してくれない。自己責任のハラハラ感と日々戦っています。
ありきたりな答えかもしれませんが、気温によっても違う。暑い日なら汗をかくだろうから少し濃いめにしようかなとか。年齢によっても。お年寄りと20代の若者と子供では感じ方もそれぞれ。地域も。東京人と大阪人とパリジャンでは「鱧」という食材のありがたみも違う。
つまり食べてくれる人への想像力が必要。
100人中100人が「おいしい」と思ってもらうことはムリ!そこは諦めています(笑)。でも、100人中50人の「おいしい」を60人の「おいしい」に増やすことは可能。まだ努力が足りていないことはないか。
それでも仮に100人中10人の「おいしい」しかなくてもそれも正解。その10人の「おいしい」がずっと続けば、それはそれで成立するのが飲食業の面白いところ。そういう人をコアなファンというし、そういう料理を珍味という。数だけが正解じゃない。
※形式にはこだわらない。「野球部は全員坊主!」じゃないけど「料理人たるものコック帽を!」みたいなこと説教のように言う方いますが(しかも日本料理界はなぜかその風当たりが強い…)、髪の毛をまとめたいならキャップでいいじゃないですか。そもそもするもしないも店側の自由、その店を選ぶも選ばないもお客さんの自由。本質と自由。
【Q:日本料理や和食に対しての想いはありますか】
僕は和洋中なんでも好きだし、お酒もビール日本酒ワインウォッカなんでも飲む(笑)。
和食を選んだのは「自分が毎日食べても飽きないもの」と「自分はたまたま日本で生まれ育ったので、もし世界で勝負するなら『日本人の作る日本料理』が一番わかりやすいかな」って。
たまに「これは創作料理ですか?フュージョンですか?」と聞かれますが、答えにいつも困る。だって料理はいつも「創作活動」だし、シェフが「fusion(融合)」を試みるのは当たり前のこと。
ただ「どのジャンルを基礎としているか」でいうと自分はやはり日本料理。
例えば、イケ麺バーのオリジナルレシピで『フムスうどん』というのを作りました。「フムス(hummus)」とはイスラエルやレバノンなどの中東料理で、ひよこ豆のペーストに塩/コショウ/オリーブオイル/胡麻などを入れたシンプルな定番料理。僕はこれを「中東人の“味噌汁”」と呼んでいる(笑)。向こうの人は「ピタ」と言われる薄く焼いたパン(主食)に、この「フムス」をしっかりつけてバクバク食べる。つまり「副菜」なんです。あとメイン(主菜)があったりなかったり。
僕はこのフムスが好きで自分でたまに作ったりしているのですが、ある時「同じ“豆”だし、“白い”し、京都の白味噌とフムスを合わせたらおいしいんじゃね?」と思ってやってみたら気に入った(笑)。そして自家製麺とかけ合わせて『フムスうどん』として提供したらありがたいことに大盛況。
でもベースは出汁を引いてスープを作るし、甘辛く炊いたおあげさんを乗せたりしている。うどんの製法は五島列島で修行した手作り(イケ麺!笑)。細かい話ですがニンニクは日本料理には基本ご法度(香りの強すぎるものはNG)なので、入れるかどうかいつも迷います。入れても強調しすぎないように。
こうしてできた『フムスうどん』。僕的に「日本⑦:中東③」って感じでしょうか。これをもっと「中東寄り」にもできるし「日本寄り」にもできる。でも僕のベースはあくまで「和食」なので、今回はこのへんに留めておこうかなって。
そうやって“ノリ”でいつも料理を作っちゃうのですが、「和食=日本要素は⑤以上」となんとなく決めています。たまにそれ無しで遊んだりしていますが。「今日は“トルコ要素強い“料理作っちゃったわ~!(笑)」って。それでもクスクスと楽しんで食べてくれるお客さんにはいつも感謝です。
ところで僕は28歳でサラリーマンを辞めたあと世界一周をし、何も考えずに気に入ったドイツ・ベルリンにワーホリビザだけで移住しちゃった“旅人気質”なワケですが、旅でいろんなものを食べるのはいつも楽しい。「おいしい」の世界に地域性はあっても国境はありません。
※オリジナルレシピ『フムスうどん』。ちょうど12月だったのでクリスマスっぽい色に仕上げました(笑)。緑は春菊の天ぷら、赤はひよこ豆に赤パプリカパウダーをまぶしたもの。だいぶ遊んでます(笑)。
※日本料理は器も楽しい。キッチンカーではなかなかそこまで表現できないですが、POP-UPならそれができる。一口に飲食業といっても表現方法も業態でそれぞれ。
【Q:最後にエスポワールパークでの出店への意気込みを!】
今回このような機会を持たせていただけることに改めて感謝申し上げます。
コロナ禍での鬱憤を晴らすべく、まだキッチンカー一年目だし、今年こそは『動く!』をテーマにいろんなところへ行きたいと思っていたので、瀬戸内国際芸術祭期間中に、豊島の新しい施設=エスポワールパークさんの、しかもオープニングのタイミングにご一緒できるなんてきっとまたとない機会!
私は私らしい仕事を。そして来られるお客様や、エスポワールパークで働く皆さんと、少しでも楽しい時間を過ごせたらと願っています。
芸術祭の雰囲気や、豊島の豊かな自然の中に、京都から来た『京のおばんざい たいたん』の青龍(販売窓上に手描きでペイントされています)がどう溶け込むのか。今から楽しみでなりません。
体調管理をしっかりして、その瞬間を共に楽しみましょう!